3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震災害で被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

今回の災害に際し、スタッフ一同、生きるために必要な基本を改めて実感した次第です。河之内の里山からできることを、微力ながら一所懸命行い広めていく中で、揺るがぬ地域の基礎を守っていきたいと思います。

里山探索 Episode fifty-one 里の薄衣

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■薄っすらと雪を纏う宝蔵寺

朝の宝蔵寺。気温は0℃。里山は光り輝く薄衣を纏っている。今冬初めての積雪・・・とは言え薄化粧程度の積り具合だ。例年であれば、今までに2~3日は10cm程の雪が積っているのだが・・・。

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■いつもなら真っ白になっいるはず・・・。
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これでは今日は作業は出来ないだろう。小麦オーナーさんの麦踏み体験が終って以来、里山の天候は、雨が1日置きに降る・・・なんとも悩ましい状況。畑の除草も、田んぼの中耕もできない日が続く。

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■狩場集落の雪景色

狩場の小麦畑から順に様子を見ることにする。標高が少し上がるだけで狩場の畑は一面を雪が覆っている。宝蔵寺はどうかというと、融けかかった雪で斑模様になっているようだ。

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■雪が融けかかっている宝蔵寺の小麦畑
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■狩場の小麦畑は一面を雪が覆う

北受け斜面の狩場に比べて遥かに日当たりがよいためであろう。どちらの小麦畑も雑草が雪を掻き分け顔を出している。これは不味い、非常に不味い・・・。気温が上昇ると、あっと言う間に大きくなってしまう。しかし、畑の土は、しっかりと湿っている。乾くまで足を踏み入れることはできそうもない。

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■小麦畑では雑草が幅を利かせ始めた
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美しい景色とは裏腹に、焦る気持ちがつのる。せめて1週間、晴天が続けばいっきに除草作業ができるのだが・・・。文明を持ち道具を持つ我もまた自然の一部。うまく付き合うことを覚えねばならない。



里山のお米づくりと小麦づくり
スタッフK

里山探索 Episode fifty 麦踏み

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■里山で麦踏み体験

14日(土)と15日(日)の両日、東温市河之内の小麦畑で小麦オーナーさんが麦踏みを体験した。2日間の参加者41組総勢146名。

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■大人も子供もいっしょになっての作業
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里山の気温は、平野部に比べて2~3℃も低い。東予から見えられた女性は冬の里山の景色を「愛媛の風景とは思えない」と感想。そんな寒い時期に「なぜ麦踏み?」。麦がまだ若葉のころに踏んでやると「生きよう」とする力が湧き、根が張ることで寒さに負けることなく丈夫に育つ・・・といわれています。

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■里山の冬景色

少々の逆境をものともしない「ワンパクでもいい丈夫に育って欲しい」・・・という親心にも通じるものがあると思いませんか。小麦づくりには、家族で参加されているオーナーさんが多く、麦踏みには、子ども達もたくさんやってくる。麦踏みそのものは20~30分で終了。そのあとは、中耕体験と冬の生物観察。生物観察は特に子ども達に大人気!田んぼの水路で越冬しているどじょうを探すことに夢中になっている。正直、この寒い時期に水路とは・・・と心配したが、そんな心配をふっ飛ばすほどの大盛況。

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■田んぼの水路で越冬するドジョウ探し
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それもそのはず、田んぼのどじょうは準絶滅危惧種。圃場整備の進んだ中山間地の水田や平野部では、もうほとんどその姿を見ることはできない。ところが、ここ河之内では、水路はおろか田植えの時期には、田んぼのなかでも「ドジョウが出てきてコンニチワ」の環境がちゃんと残っている。

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■見つけたどじょうはパレットでしっかり観察
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ワイワイ・がやがやと楽しそうに水路の泥のなかからドジョウを探す子ども達の姿に・・・「ああ、やってよかった」と心から思えた。ただ、小突き回されたドジョウくんは、ちょっと気の毒ではあったが・・・。

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■小麦畑の中耕体験
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ところで、中耕体験で使用した三角ホー。参加者の方々はほとんどご存知なかった様子であるが、家庭菜園や庭の草取りに絶大な威力を発揮する。作業がものすごく樂にできること間違いなしの優れものである。

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■里山の農業倉庫

さてすべての体験が終ったあとは、里と街を繋ぐプラットフォームの役割を担う農業倉庫でお待ちかねの豚汁。料理のレシピは専門家に依頼。材料のほとんどは現地調達。参加されたオーナ
ーさんから「普段は食の細い子どもが4杯もお代わりをした。」と・・・うれしいお便りもいただいた。

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■大鍋の豚汁 軽く100人分はつくれます。
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農業倉庫では、用意した豚汁を食べながらドラム缶の焚き火で冷えた身体を暖めてもらったが、ここでも「あたたかい!家の暖房機とはまるで違う」という言葉をいただいた。街中では、いまや体験できない焚き火である。

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■焚き火の火は思いもかけない暖かさ

そういえば、我々がまだ子どもの頃、道の真ん中で焚き火をして焼き芋を焼いて食べた記憶がある。里山ではいまでもごく当たりまえのことなのだが・・・(道の真ん中ではやりませんよ、さすがに)。つぎは里山の芋作りオーナー募集なんてのも懐かし・新しで人気がでるかもしれないなあ。



里山のお米づくりと小麦づくり
スタッフK

里山探索 Episode forty-nine 敵はサルもの

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■農業倉庫と法師山・・・雪が少ないなあ

明けましておめでとうございます。東温市の里山は、今日も平穏無事・・・「ああ、めでたい」とは限らなかった。ちょっとした事件が起こったのだ。丸まると太った大根足が・・・失礼、「ダイコン」が齧られたのである。

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■食い散らかされたダイコン

犯人はとっくの昔にトンズラ。被害に遭ったダイコンだけが現場に残されていた。地元の探偵さん(農家さん)の言によると「犯人はサル」。河之内をはじめとする東温市の里山には幾つかのサルの集団がいる。彼らは、縄張りを巡回しては、頃合を見計らって略奪を行なっている。

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■無残な姿のダイコン

「頃合」とは、つまり「食べごろ」のことである。旨そうになった・・・と思ったらちょっかいを出すのだ。そう・・・まさしく「ちょっかい」。美味しい部位だけを齧って、後はポイッ。被害者の弁・・・「食べるならきれいに全部食べろ。もったいない」。

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■猿避けにネットを被せた畑

それもそうだ。我々人間なら余すことなく全部食べる。ダイコン葉は、おひたしや煮物。ダイコン本体は、それこそどのようにも料理できる。それを無残に食い散らかされては頭にきても当然の所業ではないか。

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■猿と猪避けにネットを張り巡らせる畑
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大きなグループで襲われたときには、ひとつの畑が全滅することも珍しくない。おまけに遊び半分で未成熟の作物を引っこ抜く。もちろんネットを掛けたり張ったりして対策を講じているのだが、敵はサル・・・なまじっかの知恵がある。学習もする。うまく掻い潜られることも多いのだ。

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■ちゃんとネットを剥ぐって食べている

最後の手段として作物を上も下も檻で囲んでしまえば万全の構となるが・・・「それはちょっとなんか違うんじゃない」と言いたくもなる。とは言いながら、今日もサルたちと知恵比べ。猿知恵と知恵比べ・・・これもやっぱりなんか納得できん。



里山のお米づくりと小麦づくり
スタッフK

里山探索 Episode forty-eight 年の瀬の小麦畑

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■里山の小麦畑

2011年も終ろうとしている。このところ天気も上々。小麦畑の様子は極めて順調だ。どの小麦も三葉~四葉まで育っている。いつ麦踏みをしてもOKの状態。

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■後山の小麦は順調に育ってます
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毎週確認のために写真を撮っているが、背が伸びたといっても見た目先週とさほど大差があるものでもない。1mm伸びた、おお!2mm伸びた・・・柱にキズでも付けていれば一目瞭然だけど。子どもの成長を見守るのと同じような気持ちではあるなあ・・・。

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季節柄、農家さんの家の庭では南天の赤い実が見事。では、みなさん良いお年をお迎えください。


里山のお米づくりと小麦づくり
スタッフK

里山探索 Episode forty-seven はらから

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■今日の里山はまるで春の日差し

今日の里山は、上天気。朝10時の気温は5℃。お昼過ぎには9℃まで上昇。しばらくの間、氷点下に近い中で作業をしていた我々にとって暖かすぎるくらいに感じる。ずっと溶けずにいた氷もすっかり無くなり、田んぼにつけた足跡にはジワッと水が滲み出る。陽だまりに立つと背中がほんわりと温かい。

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■日差しに誘われ顔を出したテントウムシ
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いつもの場所から里山の主の姿が消えていた。我がプロジェクトの「はらから」・・・トンボ達の姿。お米づくりプロジェクトにとって、お米を作る街人も農家の人たちも大切な仲間だ。同じように里山に住む生き物達も大切な仲間なのだ。その営みは人とさほど違わない。小さな彼等・・・その差は持てる時間。彼らの寿命はあまりにも短い。

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■暖かいせいかちょこまかとよく動く
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主のいなくなった岩肌に一抹の寂しさを憶える。来年の6月ころには、青々とした田んぼで、きっと彼らの子ども達に会えるだろう。その日を楽しみに待つことにしよう。変わって今日の陽だまりの主役はテントウムシ。暖かな日差しに誘われ、あちらこちらの落ち葉の下から顔を覗かせた。まさしく天道虫だ。

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■今日の陽だまりはテントウムシの天下
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成虫のまま越冬する彼らは、暖かい日には決まってねぐらから出てくる。心地よいお日様のシャワーを全身で楽しんでいるようだ。そんな生き物たちと過ごしていると、せめて天寿をまっとうしてくれるよう願うようになる。里山とは、人と人、人と自然、生き物と生き物の交わりを強く感じさせる場所かもしれない。生きとし生けるもの・・・すべて大切な仲間である。



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